両親が健在の時にこれだけはやっておいて

公開日:2024年04月17日

元気な内に

私の両親もですが、人間というのはだいだい、自分はいつまでも生きていて、現役バリバリだぜ!と思っているものです。

両親は健在で、「まだまだ現役だぜ!」って言っているけど、財産目録くらいは作っておいてほしい。どんなタイミングで言えばいい?

ポイント

 

①両親が何を所有しているのかをまとめてもらうタイミングは、家をバリアフリーにリフォームした時がベスト
②不動産の権利証があっても所有していないこともある
③「名寄せ」でどの不動産を所有しているのか分かる

 


私の両親もですが、人間というのはだいだい、自分はいつまでも生きていて、現役バリバリだぜ!と思っているものです。でも、歳を重ねていけば、いつかはお空組になる日も来ます。そんな時が急に来た場合、両親が何を所有しているのかが分からないと、いろいろ大変になります。いつか来てしまうその時のために、まずは何を所有しているのかを把握することから始めましょう。

 


「え、そんなの家を探せば通帳とかなんかの権利書とかあるから、すぐ分かるんじゃないの?」というアナタ。答えはYES &NO です。権利書があったとしても、調べたら実は権利がなかった!なんてことは不動産あるあるです。ですから、何かのタイミングの時に、両親にはちょいといろいろやっておいてほしい。もしくは代わりにやっておくことは何か。今回は、そのタイミングとできることを書きます。

 

このタイミングがベスト

まず、どんなタイミングで伝えたらいいのかといえば、健康で意識がしっかりしている時がベストです。両親との関係性、両親の性格にもよりますけど、一番良いのは、健在な時に「まだまだ元気でいてほしいけど、所有財産をエクセルにでもまとめておいてね」と伝えること。でも、「俺はまだまだ大丈夫だ!」「そのうちね」などと、なかなか取り組んではくれません。みんな(私も)ずっと若い気持ちでいるので、お空組に行くことなんか考えられませんから。自分の立場に置き換えれば分かりますよね。では、どうしたらいいのか。

 


実は、伝えやすいタイミングというのがあります。それは、家をバリアフリーにリフォームした時、車椅子や杖を使うようになったとか、通所介護を利用するようになった時などのタイミングです。そのタイミングだと、ご両親も少なからず、お空を意識していると思います。優しく思いやりを持って、伝えてみましょう。

 

 

そして、「財産」にはお金、不動産、保険、株などがありますね。それらの目録を作ってくれたら、相続する人たちの苦労はだいぶ減ります。私の専門が不動産ですので、不動産の目録はどのようにしたら作ることができるのかについてお話していきます。

 


両親の自宅の金庫に、不動産(土地・建物)の権利証が入っていたりします。権利証を見れば、ああ、ここの土地を所有しているんだ」と分かりますが……。先ほどもお伝えしたように、既に売買されてしまった権利証=空の権利証だったりすることもあるのです。びっくりしますよね。「記念に」と金庫に残していた人もいるので、権利証があるからオッケーではないのです。権利証を紛失してしいる場合もあります。ではどうしたらいいのか。

 


どの不動産を所有しているのかを調べるには、市町村の役所に行き、「名寄せ」すればいいのです。役所は、不動産の所有者ごとにまとめた「名寄帳(固定資産課税台帳)」を作成しています。名寄帳を取得するには、申請書と本人確認書類が必要で、数百円かかります。また、その不動産の所有者でない場合委任状が必要となります。所有者が亡くなってしまった場合はもう少し必要な書類もありますが・・・・・・。

土地・建物で所有者が違うこともあるので、相続前に所有不動産をはっきりさせて、誰に何を相続するのかなどを決めておいてもらうと良いでしょう。