独断と偏見まみれの、資産価値に関するお話

公開日:2024年08月08日

vol6-1

注文住宅売却の査定時、皆さんがお話くださるこだわりには、、、

こだわった注文住宅?それとも建て売りで買ったお家?

さて今回は、少し箸休め的な話をします。お家を売却するとき、めちゃめちゃこだわった注文住宅を売るのと、建て売りで買ったお家を売るのでは、どちらがすぐに買い手がつくと思いますか?

 

築年数や広さなどは置いておいて、一般的にいうと、建て売りなのです。ちょっと意外じゃないですか?だって、注文住宅は、めちゃくちゃこだわってお金をかけたのですよ。家の中の動線やら、洗面所の仕様、壁の素材・・・・・・それはそれは細部に至るまでこだわりぬきました。それなのになぜ???と思われる方もいらっしゃると思います。

 

このような注文住宅の売却をさせていただく場合、査定の時に売主のお気持ちを汲んで価格に反映すると、高値になることが多いです。価格は高いのですが、個人のこだわりが多いと、汎用性が低いというマイナスポイントがあります。好みは十人十色ですので、買い手の好みではないことも多いのです。結局買い手が現れず、価格を下げることになります。それに比べてローコストの建て売りは、多くの人が好きな間取りを必要最低限のコストで建てているので、売却しやすく、総じてコスパがいいのです。  

資産としての価値

注文住宅売却の査定時、皆さんがお話くださるこだわりには、「〇〇(住宅メーカーの名前)メーカーのものです」「庭にこだわりましいた」「材木にこだわりました」などがあります。素直に、「すばらしいな」「こだわりがあるな」「お金がかかっているな」などと思うのですが……。建て売りと注文住宅は、器に例えて言うと分かりやすいのですが、有名な作家さんが作った器と、量販店で売っている器といったところでしょうか。量販店で売っている器の方が使い勝手が良く安価ですよね。

 

投資家や不動産業関連の人は、費用対効果を考えて家を買う人もいます。投資目線で「売る時のことを考えて家を買いなさい」という人もいますね。値が上がりやすい土地を選ぶという選択肢もあります。

 

誤解しないでいただきたいのですが、決して、注文住宅が悪いと言っているのではありません。「お家」をどう考えるか、の違いです、資産として考えるのか、作品と考えるのか。どちらの家を売るにしても、高く売却するために共通していることは、「時間をかけて売却すること」です。家の状態にもよりますが、「今すぐに売りたい」「2カ月以内に売りたい」など売却期間が短いと、安値で業者に販売することになるなど、高い価格になりません。買主は何人もいる必要はなく、たった1人いたらいいのですから。余裕を持って時間をかけた方がその人に見つけてもらう確率は高くなります。

 

ままならない

な〜んてつらつらお話してきたのにも関わらず!現在私は、妻と一緒に注文住宅を建てております(笑)。どないやねん!ですよね。ここだけの話、私の希望ではありません(小声)。妻がとてもこだわりを持っていますので、1LDKの平家にやりたいことを全て詰め込んでおりまして(汗)。一見素敵なおしゃれな家になりそうなのですが、売る時は建てた時の思いや価格が反映されるとは限りませんから。売却する時に、ほかの業者さんから「こんなユニークな間取りは売りにくいですね」と言われる未来がありありと見える私ですが、妻のご機嫌を保つため……、あ、いえ、世界平和のたm……、いえいえ、妻の笑顔が見たいので、口出しせず、やりたいようにやってもらえたらな、と思っておりますです!

 

                                    完